NEWS & BLOG

Novel
2014.03.07 Friday

こんにちは!町田です。

今回は小説ですね。

今回はサリンジャーの「キャッチャー・イン・ザ・ライ」でいってみましょう。

もちろんホールデン・コールフィールドのセリフをとりあげてみますが、

僕がこの小説を好きな理由として、ホールデンの内面的な部分に、つい

共感してしまいます。出だしがたしか療養中の身で、どんなどたばたで

こうなって病んでいったか・・・みたいなとこから始まります。

ただ語り口がとてもライトでユーモアもある。でもどんどん落っこちて

いっちゃう感じ。ホールデン自身が「you」をよくつかって語りかけていますが

この「you」はホールデンと読者の中間くらいに語りかけてる感じです。

こうやって書くとよくわからないと思いますが、そのへんが病んでいってしまう

キーポイントなんではないでしょうか。

ある小説家が言ってましたが、この小説が読み続けられてきたのは、この物語

が読者の内面の「鏡」みたいに作用している~みたいな事を言っていた気が

しますが、その通りだと思います。つまり僕の内面性はホールデンと通じるものが

たくさんあるので、共感ってわけですね。

妹のフィービーとの会話から。(フィービーはイノセントでかわいいキャラ!)







「でもとにかくさ、だだっぴろいライ麦畑みたいなところで、小さな子どもたちがいっぱい

集まって何かのゲームをしているところを、僕はいつも思い浮かべちまうんだ。何千人

もの子どもたちがいるんだけど、ほかには誰もいない。つまりちゃんとした大人みたいな

のは一人もいないんだよ。僕のほかにはね。それで僕はそのへんのクレイジーな崖っ

ぷちに立っているわけさ。で、僕がそこで何をするかっていうとさ、誰かその崖から落ち

そうになる子どもがいると、かたっぱしからつかまえるんだよ。つまりさ、よく前を見ないで

崖の方に走っていく子どもなんかがいたら、どっからともなく現れて、その子をさっと

「キャッチ」するんだ。そういうのを朝から晩までずっとやっている。ライ麦畑のキャッチャー、

僕はただそういうものになりたいんだ。たしかにかなりへんてこだとは思うけど、僕が

心からなりたいと思うのはそのくらいだよ。かなりへんてこだとはわかっているんでけどね」







おわり